女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「正当防衛だ。優里が気にすることはない」
 玲人くんがはっきりと言うのを聞いて、少し心が軽くなった。
「いろいろ面倒かけてごめんね。弁護士代、働いて返すから」
「俺が勝手にやったことだから必要ない。今日の食事でチャラだよ」
「それじゃあ安すぎるよ」
 私が文句を言うと、彼は至極真剣な顔で肉じゃがを箸でつまんだまま言い返した。
「それはお前の価値観。アメリカでは百万ドル払ってもこの肉じゃがは食えない」
「そりゃあアメリカだもの」
 クスッと笑って、私も肉じゃがを口にする。
 ちょっとは玲人くんの役に立ってるってことでいいのかな。料理を教えてくれたおばあちゃんに感謝だ。
 食事を終えてお互い入浴を済ませると、玲人くんに呼ばれた。
「優里、手首のテーピング変えるからソファに座って」
「えっ? 自分でやるからいいよ。玲人くんだって忙しいし」
「四の五の言わずに座れ」
 据わった目で言われて、今度は素直に従いソファに座ると、玲人くんも横に座って私の手を掴む。
「痛みはなかった?」
「うん。大丈夫」
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