花繭の姫シャルロッテは運命に抗う
【章立て】

1 予知夢

思い人の紡師を殺すクリストフの命を奪うという予知夢を得た花繭の姫シャルロッテ。婚約者の王太子ヴァンサンは妾腹の異母妹ペトラを連れて、姫に謁見。シャルロッテを罵倒した上で、繭ごもりの準備をするように命じる。シャルロッテはつらい気持ちを抑えて従うが、クリストフを見ると涙が出る。クリストフはそれを見て、シャルロッテが愛する王太子に罵倒されてつらいのだと誤解し、自分の恋心を抑えて無口ながらも姫を慰める。その優しさに改めてひかれるシャルロッテ。


2 繭ごもりの儀式準備

繭糸を紡ぐ国防上たいせつな一年に一度の祝祭準備をするシャルロッテとクリストフ。夢のことを言い出せない姫はクリストフのいない間に言い寄る弟ラインハルトの乱暴な横恋慕に戸惑う。それを見たクリストフはつらい顔をするが、アルビノで異端である自分の恋心を抑えて準備。


3 魔薬の調合、奇跡の花

シャルロッテが一日に一度吸うことになっている魔薬の調合を行うクリストフ。姫の髪に咲く繭の花がしおれそうになっているのを見て、彼は姫がなにかに悩んでいるのを知る。繭に咲く奇跡の花が愛の薬になるという伝説を聞かせて、それとなくヴァンサンへの愛を応援、促す。シャルロッテはクリストフの誤解につらい思いをするが、犠牲の運命と予知夢のことを思い返し、クリストフのために恋心を知られてはならないと思い返す。彼の話す伝説を妹ペトラが盗み聞いて、自分と王太子の愛を成就させるために、シャルロッテにいのちを削る繭作りをさせ、奇跡の花を咲かせて奪おうと策略錬る。

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