泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
ルキナとレオナルドは二人して、ステラの白頭をぐしゃぐしゃになるまで撫でまくった。
(これも、親愛の証……またもらっちゃった)
「行こう、ステラ。この二人、ロクなこと言わないから俺もう疲れた」
ジオはステラが持っていた花束と頭上に乗った花冠を優しく外す。
「出かけるからこれ、部屋に運んでおいてもらうね。ルキナあとお願い」
ジオはステラの荷物をルキナに押し付けてから、ステラの背中を押してその場を離脱していく。
「え、あの」
「ジオ、忘れるなよ。ベッドへの最短距離はえっちなデートからだ」
「もう、レオがぁ!ずっとうるさい!」