喫茶店の悪魔
そっか、私って辛かったんだ。
「私はここにいていい理由がある?私は部外者!!私がいたら気まずいんでしょ?気を使うんでしょ?だから!!お母さんたちの為にも自分の為にも」
お母さんに背を向ける。
「私は出ていきますから。どうか、家族みんなで幸せになって下さい。」
「澪…」
「ばいばいお母さん、お父さんも蒼も蓮も。私はどうしても全部憎く見えるから、家族には入れない。探さないでね、さよなら」
勢いよく階段を駆け下りる。
2階からは弟たちの「どうしたのー?」と心配する声が聞こえる。待って、というお母さんも追いかけるお母さんもいない。
「ばいばい」
リュックを背負って私は、家を飛び出した。