Fortunate Link―ツキの守り手―
第11話:それぞれの想い


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私は、自分の親を知らない。
自分がどこで生まれたのかさえ知らない。


気づけば一人で生き、
気づけば千里眼(せんりがん)と呼ばれる存在になっていた。


或者は私のこの金色の目を「災いの目だ」「アヤカシの目だ」と疎み、
或者はこの目の力を利用しようと目論み、私を連れ去ろうとした。

私は欲深い彼らから逃れる為、一人で戦い、逃げた。

逃げて、逃げて…、気づけば山深い、どことも知れぬ場所にたどり着いた。

そこで私は“彼”と出会った。

それまでの私をすべて変えてくれた――あの人と。

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