水の国の王子様は従者を溺愛中!


お水休憩をすると、私達は二人でカイ様がシーツでしっかり包んだ御老人のご遺体を運んで外に掘った穴に土葬をしてお墓を作った。

そして、ライマーレへ向かう準備をする。

私はカイ様の髪を隠す帽子と目を隠す物を吟味していた。

「そんなに隠さなくても問題ないよ」

「大問題ですよ!もっと危機感持ってください!ライマーレでカイ様の存在がバレたら捕まってしまいますよ!」

「そうだけど、ライマーレは人が多いから紛れられるよ。俺の顔知っているのは一部の王族だけだよ」

「カイ様はご自分のお顔が美しい事自覚してください、大勢の人の中でも絶対目立ちますから!ライマーレで顔出したら絶対絶対ダメですよ?」

「分かったけど、フォースがあっても同じ人だし、皆とそこまで変わらないと思うけどなぁ。王族じゃなくても同じ髪の色の人もいるし」

こんな人の目を引く程美しいのに自覚していないなんて…

一族全員美しいし、王族ばかりの建物にずっといたから感覚がマヒしてるのかもしれない。


「でも顔を知ってる人に見られたらまずいか。髪こうやって上げたら雰囲気変わる?」

カイ様はそう言って髪をかき上げた。


やだ…髪かき上げても素敵…


「それか、髪で片目隠すとか?」


今度は髪を前に持ってきて片目を隠してみたり色々変えてみていて、ずっと見ていたい…

「どうするのが良さそうだろう?」

「…全部……全部素敵です…」

「え?」

「ハッ!ごめんなさいっ…私、ずっとカイ様のファンだったので…」

「ファン?……そうか!リディアは王族を慕ってくれてたって言っていたし、俺は兄や弟の様に目立った活躍はしていなかったけど俺の事をずっと応援していてくれたんだな…ありがとう」

カイ様……純粋で可愛い……特にライマーレでは絶対に私が守らなくちゃ!

「そうです、ずっと応援してました。一般人の感覚は私の方が詳しいですから変装は任せてください」

「あぁ、分かった。俺はだいぶ知らない事が多い様だ」

ライマーレでカイ様の顔を隠せる物と野営になった時に使えそうな物も揃えた。

「あとこの空の瓶も持てるだけ持っていこう。恐らくライマーレで使える」

「はい?わかりました」

何に使えるんだろう?

カイ様に言われた通り瓶も荷物に詰めて、私達は外に出た。

木々が枯れているからライマーレのお城の方角がハッキリ見える。

ライマーレへ向けて歩いていると、所々川が流れていたと思われるところは全て干上がっている。

暑いし、かなり乾燥しているから途中何度も水分補給をするけどカイ様は顔色が優れなくなっていく。

「…カイ様?体調優れませんか?」

「…いや、問題ない。それよりリディアは水分補給は大丈夫…?」

「先程頂いたので大丈夫です…まだ先は長いので少し休みましょう。カイ様はここに座っていてください、日陰を作ります」

「すまない……俺も……」

「すぐ用意出来ますから座って待っていてください!」

カイ様を座らせると木にもたれかかって息を切らしながら休んでくれる。

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