水の国の王子様は従者を溺愛中!


いつの間にか眠っていて、カーテンの隙間から射し込んで来た朝日が眩しくて目が覚めた。

「ン…」

「う…ん……リディア、おはよう…」

「おはようございます…」

半分寝ぼけながら起き上がって伸びをすると、カイ様は慌ててブランケットで私の体を隠した。

「リディアっ!服着てないんだから気を付けて!」

「わぁっ!ごめんなさいっ!すぐに服着ますっ…」

カイ様になんて物を見せてしまったんだろう…恥ずかし過ぎる…

「俺も何か着ないと…御老人の服を貸してもらうか…着られる物があればいいけど」

カイ様はそう言って奥の部屋へ移動したタイミングで昨日乾かしたメイド服を着た。

カイ様に私の着ている服を貸せたら良いんだけど、流石に女性用メイド服じゃ…

「カイ様?何か着られそうな服ありましたか?」

「あぁ。少しサイズは小さいけどこれで外を歩けそうだよ」

カイ様は汚れた小さめのズボンとシャツを着ていて、ビックリするくらい似合わなかった。
着るものがあるだけ良かったけど…

「出る前にご遺体を葬ろってあげても良いかな?終わるまで待っててもらっても構わないから」

「勿論です!私も一緒にやらせてください」

「ご遺体少し白骨化してるけど大丈夫?」

「へ、平気ですっ」

「そしたらそこのスコップで外にご遺体を埋める穴を掘ってもらってもいい?」

「はい…」

カイ様はご遺体に手を合わせたので、私も一緒に手を合わせた。

「安全な寝床と服を貸して頂き感謝致します。どうか安らかに…」

ご遺体に向かって一例をして、私は山小屋の外に穴を掘りに向かった。

すると、室内にいた時は気が付かなかったけどものすごく暑い……

それに……この森……こんなに木々が枯れてたっけ?昨日は夜で暗かったから気付かなかっただけ?

ライマーレって日中こんな暑いの…?

「リディア、ご遺体はシーツに包んだから…って…何この暑さ…それにこの森…」

「ライマーレってこんな乾燥して暑い気候なんですね」

「いや、何度か来た事あるけどそんな事はない…それに一晩で森の草木がこんなに枯れるなんて…ハッ」

カイ様は近くにある井戸のところへ行った。

「やっぱり井戸の水も干上がってる…」.

「どうされたんですか?」

「昨日の父上と兄上が放った青白い光…あれの影響だ……まさか、これほどまで影響するなんて…」

「え…?」

「父上と兄上が水の力に呪いを乗せてる。文献で読んだだけで本当にこんな事出来るとは思ってなかった…アクアヴェールへ戻る前に一度ライマーレの様子を見ても良いか?」

「はい…でも…井戸のお水枯れてしまっているんですね…。すいません、汗かいたら喉が渇いてしまって…小屋の中に何か飲める物ないか探します…」

「それは心配ない」

カイ様に連れられて小屋の中に入って、コップを取り出すとカイ様は一瞬でコップに水を湧かせた。

「先に言っておくけど、俺の体液とかではなく飲める水だから安心して飲んで」

「ありがとうございます!そんな心配しておりません!有難く頂戴致します!」

よく考えたらアクアヴェールの水源となっていた噴水の管理は王族がやっていたわけだから私は普段からカイ様のお水を飲んでたんだ!

遠くに感じていたけど、案外カイ様と関わってたんだなぁ…

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