18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~
「うう、痛い」
授業中に下腹部の痛みに襲われて気分が悪くなった。
どうしてだか、いつもより早く生理が来てしまった。
環境の変化のせいなのかなと思ったけど、いつもは生理痛なんてほとんどないのに今回はなぜかとても痛い。
授業が終わって由希ちゃんに言って痛み止めの薬をもらった。
だけど彼女は私の顔色を見て言ったのだ。
「あまりに具合が悪いようなら保健室で休ませてもらいな」
「……大丈夫」
この程度で保健室に行くなんて、なんだか悪い気がした。
もっと体調の悪い人だっているかもしれないし、病気じゃないんだし。
そんなことを考えながら歩いていると、途中でふらついて、その拍子に向かってきた人と接触しそうになった。
「ごめんなさい」
「あれ? 君は……」
見上げるとそこには長門絢貴先生が立っていた。
今日も白衣と爽やかな顔が素敵だよ、とそんなことを考えている場合ではなかった。
「失礼しました」
「いや、それより君、顔色が悪いよ。大丈夫?」
「大丈夫です。ただの腹痛なので」
「無理しないほうがいい。保健室においで」
「……はい」
結局、行くことになってしまった。