18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

「ありがとうございます」

 遥さんが淹れてくれたコーヒーに、私は砂糖とミルクを入れた。


「食べていいよ」

「はい、いただきます」


 私はありがたく朝食をいただくことにした。

 しかし、テーブルの向こうに座る遥さんはコーヒーしか飲まない。


「あの、遥さんはもう食べたんですか?」

「ああ、俺は朝はコーヒーとフルーツしかとらないから」

「そうですか」


 お腹がすいたりしないのかな?

 とりあえず、時間があまりないので急いで食べてお皿を洗うことにした。


「ごちそうさまでした。明日は必ず自分で作りますから」

「いいんだ。俺がそうしたいから」


 遥さんはダイニングテーブルをささっと拭いて、お皿を洗う私のとなりへ戻った。


「制服、可愛いね」

「え……あ、ありがとうございます。だけど、遥さん知ってますよね? 同じ学校だったし」


 お皿を洗い終わった私がタオルで手を拭いていると、彼はなぜか私の制服のりぼんを触った。


「君が着るからいいんだよ」

 その意味がよくわからなくてわずかに首を傾げた。


「遥さん?」

「綺麗」


 また、綺麗って言った。

 その言葉、一度目は単純に嬉しかったんだけど、今はなぜかぞくっとした。


 不思議な感覚。

 だけど、嫌じゃなくてむしろ、なんだか心地よく感じる。



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