先輩の一番になりたい
(うわっ、先輩ってやっぱり走るのも速いな……カッコイイ)

 私の目はもう、篠宮先輩しか見ていない。
 隣りにいる恵奈ちゃんや、周りにいる同じクラスの女子たちも、それぞれ、篠宮先輩を見たり他の先輩を見たりして応援している。
 
 さっきまでとは比べ物にならないくらいの黄色い声が飛んでいて、逆に、他の組のレースが少し可哀想になるくらいだ。

 どうやら、篠宮先輩以外にも人気の先輩がいるようで、応援している女子たちはそれぞれの名前を呼んでいた。

 篠宮先輩を目で追っていると、ちょうど先輩が箱に手を入れ、メモを確認した。
 すると、迷うことなく、こっちに向かって走ってくる。


(……えっ?)


 私もだけど、周りの女子たちも動揺し、キャーキャーと騒ぎ始める。

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