【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい
 メインの肉料理を平らげて食器が下げられた後、賢人さんはまっすぐに私を見て言った。

「終わりにしようと思うんだ」

「……え?」

 言葉の意味がわからず、心臓が大きく鳴った。

 いつもの微笑みを消した真剣な眼差しに射すくめられる。

 美味しい食事のおかげで忘れかけていた胸のモヤモヤが、賢人さんの言葉ひとつで勢いを増し、暗雲となって垂れ込める。

 終わりにするって、なにを?

 私たちの関係を?

 やっぱり、賢人さんが私なんかに本気になるはずがなかった?

 ただ庇護欲をそそられただけで――

「和花」

 名前を呼ばれ、顔を上げる。胸に垂れこめた不安の重みに耐えきれず、いつのまにか俯いていたらしい。

 給仕の男性がデザートプレートを賢人さんの前に置く。そのスマートな動きをぼんやり眺めていると、男性は私の前にもプレートを置いて一礼し、背筋を伸ばしたまま立ち去った。

 突然目の前に現れた異変に、頭の処理が追い付かなかった。

 正面に置かれたプレートに盛られているのは、デザートだけではなくて――。

「これ……」
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