【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい



 時計の針が十五時を指すと、フロアがにわかに活気づく。

 中央に長机が設置され、ケータリングサービスのオードブルや寿司が所狭しと並べられていく。

 飲み物も豊富でソフトドリンクはもちろん、ワインやウイスキーなどが飲み放題だ。

 ビールに至ってはその場でサーバーから注ぐことが可能でお酒が好きな社員たちは毎年納会を楽しみにしているらしい。

 社員それぞれの手に飲み物が行きわたると、正面に設置された仮設ステージに穂高社長が立った。

 相変わらず無表情で寡黙な雰囲気を漂わせながら、そこにいるだけで鳥肌が立つようなオーラを放つ。

 高身長で恐ろしく整った顔をもつうえに手足がすらりと長い彼は日本人離れした外見の持ち主だ。社長というよりは芸能人といった佇まいをしている。

 そんな社長が、フロアに散らばった私たち社員を静かに見渡した。

「一年間、お疲れさまでした。皆さんのおかげで今期の目標、六件の買収実現も目前です。特にSY社の買収は外食産業参入への大きな一歩になりました」

 はっきりとした口調で社長は私たちひとりずつを見つめながら言葉を続ける。

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