【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい
 納会は立食スタイルで、ケータリングの料理を楽しみながら普段接する機会が少ない人に挨拶をしたり談笑したりすることができる。

 いつも殺伐としているフロアが年末のこの日だけは和やかな空気に包まれた。

 しばらくすると正面に数名の営業マンが並び立ち、余興が始まる。

 営業部の精鋭たちがチャレンジするのはハバネロソースを使ったロシアンピザだ。あたりを引いてしまった後輩がいいリアクションをして場を盛り上げた。

 それから全員参加のビンゴ大会も開催された。取引先からのお歳暮や差し入れが景品になっていて、半数近くの社員が菓子折りや缶ビールセットなどをもらえるのだ。

 社員全員で盛り上がる楽しい時間はあっという間に過ぎていく。

「えー、皆さん」

 ふいにマイクの声が入った。

 ざわついたフロアの注目を集めたのは、顔をほんのり赤く染めた社長秘書の深水さんだ。壇上に立ち、いつもと同じ笑顔で告げる。

「そろそろ時間ですので、小野田CFOから締めのご挨拶を……していただく前に、冴島営業統括部長から皆さんにご報告があるそうです」

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