【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい
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コンシェルジュ不在のカウンターを通り過ぎ、エントランスのキーパネルにIDカードをかざす。エレベータのボタンを押すと四基あるうちの一基がすぐに到着した。
「賢人さん、大丈夫ですか? もうすぐ部屋です」
若干ふらついている彼を支えながら十四階にたどり着き、玄関扉を開錠した。
納会のあと、私たちは営業部のメンバーを含めた同僚たちに半ば強引に打ち上げに連れていかれた。
隣に座らされ当然のように質問攻めにされたけれど、賢人さんが上手に躱してくれていたら、今度は示し合わせたように列をなしてみんながお酒を注ぎに来た。
飲めないわけじゃないけれどあまり強くない私をかばって全部引き受けてくれた彼はだいぶ酔いが回っている。
宴席ではいつものように鬼部長然として表情を引き締めていたけれど、みんなと別れてから一気に気持ちが緩んだようで、口調も足もともおぼつかなくなった。
そんな彼を支えてタクシーに乗り込み、ようやく帰ってきたところだ。