【極上溺愛】エリート鬼上司は無垢な彼女のすべてを奪いたい

 湯舟の脇にはデッキチェアが置かれており、ガラスドアで仕切られたシャワーブースも設置されている。でも洗い場はなく石鹸やシャンプーは使えないらしい。

「夕食まで時間があるから大浴場に行ってみるか。ついでに旅館内を探索してみよう」

「はい!」

 気持ちが沸き立つのを感じながら荷物を簡単に整理し、タオルや浴衣がセットになった備え付けの籐かごバッグをもって大浴場に向かった。待ち合わせ時間を決めて、それぞれ男湯と女湯に別れる。

 大浴場にも露天風呂が設えてあり、私は髪と体を洗った後にゆったりお湯を楽しんだ。温泉に即効性があるのか、それとも備え付けのソープ類が高保湿成分を配合したブランド品だったせいか、肌や髪の状態がとてもいい。

 お湯に浸かりながらふと思った。

 もしかしてココは、一泊五万以上するような高級宿なのでは?

 賢人さんは食事代も旅行費用も私に払わせてくれない。

 いつもご馳走になってばかりだから、自宅で食べるときはなるべく私が作るようにしているし時々カフェの代金くらいは支払うけれど、トータルで考えるととんでもない額を費やしてもらっている気がする。
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