先輩の愛に溺れながらずっと

庇ってくれた先輩

「今日から午後は体育祭の練習です。
先輩達最後の体育祭がいい思い出になるよう私達１年生も気合いを入れて頑張りましょう。」


ホームルームの終わりに先生が今日の午後から始まる体育祭のことを口にした。


体育祭かぁ。


私達１年生にとっては初めての体育祭だ。
今日の午後からは団別でダンスやかたの練習をするらしい。


でも私は不安でたまらない。　
私は人一倍覚えが悪いから。


小学生の時も中学生の時もダンスとか勉強とか運動とか何もかも不器用で上手くいかない。

そんな覚えの悪くてダメダメな、みんなについていけない私は周りから白い目で見られてきた。



「今年は周りに迷惑をかけないといいなぁ。」


ブルーな気持ちでそう呟いた時、


「今年は同じ団になったんだから頑張ろうよ！
私も協力するし！」


そう言って励ましてくれたのは小さい頃からの幼なじみで親友の宮野　真葉(みやの　まは)。