無能者だからと離縁された私は、「野獣王」の生贄妻となりました~じつは無能ではない私。あらたな旦那様の「真実の声」が可愛すぎて幸せ満喫中。クズな元夫と義姉は絶対に許せないので破滅してもらいます~
 執務室に一歩足を踏み込んだ瞬間、「生贄だと? バカバカしい。おれは、大昔の魔物かなにかか?」という怒鳴り声に耳が痛くなった。

 その場に凍り付いていた。文字通り体が動かない。

 顔を上げることさえ出来ない。

 うつむいてその場に立っているしか出来ないでいる。

 気配は感じる。

 この執務室も他の多くの執務室と同じで、奥に執務机があるみたい。

 国王は、執務机の近くに立っているみたい。
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