五年の想いを抱えて
便せん2枚にわたる彼女の手紙は紙2枚分をはるかに超える重みがあった。

節々から感じる彼女の苦しみは俺の心の奥に刺さっていく。

翌日、沈む気持ちを奮い立たせて何とか学校に行った。

教室に入った途端、いつもより騒がしい様子に違和感を覚える。

「ねえ、なんかあったの?」

近くのクラスメイトに聞く。

「前にさ、教育実習に来てた先生いるじゃん?あの人がこの前自殺しちゃったらしい」

「え。自殺?」
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