2色のハチマキに想いを、



「.........っ、篠倉先輩じゃかなわねーわ!!」



そう言い残して、
高木くんは逃げるようにその場をあとにした。



高木くんがいなくなって、
その場に残される、私と篠倉先輩。



高木くんの行動は、
正直怖かって、手元が少し震えた気がすると。



「高田さん、手............震えてる」



分かったように、そう呟く篠倉先輩。



「あっ.........っ、いや、あのこれはっ、」



不意に手元を隠そうとした私に.........



「俺で嫌じゃなかったら、
落ち着くまで、手握るけど.........っ、」



慣れてないのか、
ほんの少し頬を赤らめながら。



照れくさそうに、
そう言う篠倉先輩は、ヒーローだった。


< 18 / 30 >

この作品をシェア

pagetop