忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―
 幸也を好きになったことを話した日。

『先生』

『ん?』

『好きな人ができました』

『そっか』

 誰なのか聞かれて。

 幸也のことを話した。

 大学でキーボードを弾いていたこと。

 高校生の自分に話しかけてくれたこと。

 また会いたいこと。

 同じ大学へ行きたいこと。

 丈は。

 最後まで聞いていた。

「…………」

 それからも。

 幸也のことで何かあるたび。

 丈に話した。

 嬉しかったことも。

 分からなかったことも。

 聞けば。

 丈は答えてくれた。
< 352 / 426 >

この作品をシェア

pagetop