佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
「嫉妬してる?」
ニコニコと嬉しそうに目元を緩める零士に見つめられて、この感情が嫉妬なのかと知るのだ。
「パーティーでついた匂いだってわかってるけど、…イヤだって思った」
面倒くさいこといってしまったと反省するのだが、零士は嬉しそうにしおりを抱きしめ、おでこ同士をくっつけていた。
「面倒くさいとか思ってないから。ちゃんと嫉妬してくれて嬉しい」
「嬉しいの?面倒くさいじゃなくて?」
しおりがどんな扱いをされてきたのかと思うと、前の男に苛立ち、腕の中の存在がけなげで、愛しくて、胸の奥がぎゅっと締めつけられる零士だった。
「当たり前だろ。俺の大事な彼女が嫉妬してくれないと、愛されてないのかと悲しくなる。だから、我慢しないで嫉妬して言葉にしてよ」
「…早く、その匂い消してきて」
『よく言えました』と、笑う零士は、しおりの口にチュッとキスをする。
「速攻でいってくるから、ベットで待ってて」
「先に寝てるよ」
照れ臭ささから、つれなくなるのだった。
今まで、我慢ばかりしていた恋だったが、零士のおかげで気持ちを伝えることの大切さを知る。
それがなぜかくすぐったい感情で、布団の中で緩みぱなしの表情をしていた。