佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
ガチャリと浴室のドアが開く音に、しおりは慌てて寝たふりをきめこんだ。
しばらくして出てきた零士が、冷蔵庫から水のペットボトルを出して飲む気配に、しおりは、なぜか緊張して瞼を閉じる。
背後でベットの端がきしみ、顔を覗く気配。
「しおり?寝た?」
返事のないことに零士はクスリと笑い、しおりを抱き寄せて、胸に抱いて寝るのだ。
背後から温かな温もりに包まれて、体の向きを変え、零士の胸に顔を埋め抱きしめ返したら、
頭部にキスされ、零士への気持ちが益々膨らんでしまう。
寝たふりだとバレていたらしく、鼻先を摘まれるしおり。
「今日は、見逃してあげる。早く寝な」
この後の展開は嫌ではなかったのだが、こうして恋人らしく抱き合って穏やかに眠りに入る時間も、恋人達にあるのだとしおりは知るのだった。
「…おやすみなさい」
「おやすみ」
お互いに、幸せを感じて眠りについた。