死神?・・は・・・私の・・・?
一旦家に戻った麗香は、実家の鍵と数枚の着替え等を持って実家に向かった。夜だけど一度実家の居間と寝室の雨戸を開けた。私の生まれたこの実家は病院から道を挟んだところにある。亨と住んでいる家は病院の敷地内。少し距離はあるが、その二つの家の間を他人が通ることはほとんどない立地だったので、私が実家に居ても誰にも知られることはまずない。
この間の休みに実家を開けて、風通しをしてお布団を干しておいて良かったと麗香はつくづく思った。
― 畳の部屋で寝るなんて久しぶりだわ。
― 畳の擦れたような香り・・・
― 木造の一軒家・・・なんて静かなの・・・
― でも、なんでミシミシいうんだろう・・・
― 1人だと、ちょっと怖い・・・
麗香は必死に他のことを考えた。寝たくても今日のことを思い出すと目がさえた。
『ねースティル、居るの?』
『居ますよ。ずっと、あなたから声がかかるのを待ってました。』
『イャだ! まるでストーカー。』
『酷いな。』
『ねー、あなたって仮装好きなの? 着物・・・』
『仮装が好きなわけではありませんが、着てみたかったので。そこの写真・・・素敵だなって思ったから真似してみました。どうですか?』
『お父さんの写真・・・夏になると結構着物着ていたわ。あなたも・・・意外と似合ってる・・・』
『着物・・・気に入りました。ずっと、これにしようかな・・・』
『ねー、死神コスチュームは無いの? 』
『イメージは、黒ずくめのフード付きマント着てカマ持っているとか・・・そんな感じですか? 』
『フフ、そう・・・』
『麗香さんマンガの見過ぎです。自由ですよ。僕はオシャレなほうだと思いますけどね。』
『ふーん。ねー、聞いていい? スティルは私以外にも契約しているの? もしかして結婚してる? 』
『どっちもしていません。それに、僕らにはちゃんとした結婚というシステムもない。女性という分類も僕らの世界にはいません。』
『えっ? そうなの・・・』
『はい。不思議に思うかもしれませんが、両生類というか・・・都合よくそうなるというか・・・』
『えっ? わからない。どういうこと? 』
『二人の死神が好き同士になったとしますよね。そうするとどちらかが女性化するんです。そして子孫繁栄も出来る。』
『へー・・・面白いのね・・・』
『僕はそういう経験はありませんけどね。そこまで好きになった相手がいない。』
『そう・・・』
『誰かを好きになるなんてこと良くわかりません。あるのかな?・・・』
『きっとあるわよ。あなたにだってそのうちに・・・』
『そうですかね・・・』
『ねー、今日の享との話聞いていたわよね?』
『もちろん。』
『あなたから聞いていたのとは少し違っていた。』
『麗香さん。麗香さんは僕と亨さんとどっちを信じるの? 』
『えっ? 』
『ねー、どっち? 亨さんは自分の都合がいいように言ってるだけってわからない? 不倫は認めたものの相手が死んでるんだから、言いたい放題だよね。全て相手のせいだったように話していた。自分は被害者なんだって感じで。・・・ねー、麗香さん・・・さっきちょっと亨さんの言うこと信じなかった? なびかなかった? 許そうとしなかった? 』
『えっ? そんなことない・・・』
『そうかな・・・麗香さんは甘いよ。』
『そんなこと・・・』
『それに、頑張りすぎ・・・弱音吐いていいのに・・・くやしい・・・寂しいって・・・僕にならいくらでも甘えられるじゃない・・・』
『何言ってるの・・・』
― 本当は・・・誰かに抱きしめてほしい・・・情けなくて・・・
『強がり言ってないで・・・』
スティルは麗香の側に来て、麗香をおもいっきり抱きしめた。
『キャっ、スティル・・・何して・・・』
― ・・・抱きしめてもらうなんて久しぶり・・・
― ・・・なんか・・・落ち着く・・・
麗香はおもわずスティルの背中に手をまわした。
『泣いていいよ・・・』
スティルは麗香の頭をなで、そして頬に触れた。
この間の休みに実家を開けて、風通しをしてお布団を干しておいて良かったと麗香はつくづく思った。
― 畳の部屋で寝るなんて久しぶりだわ。
― 畳の擦れたような香り・・・
― 木造の一軒家・・・なんて静かなの・・・
― でも、なんでミシミシいうんだろう・・・
― 1人だと、ちょっと怖い・・・
麗香は必死に他のことを考えた。寝たくても今日のことを思い出すと目がさえた。
『ねースティル、居るの?』
『居ますよ。ずっと、あなたから声がかかるのを待ってました。』
『イャだ! まるでストーカー。』
『酷いな。』
『ねー、あなたって仮装好きなの? 着物・・・』
『仮装が好きなわけではありませんが、着てみたかったので。そこの写真・・・素敵だなって思ったから真似してみました。どうですか?』
『お父さんの写真・・・夏になると結構着物着ていたわ。あなたも・・・意外と似合ってる・・・』
『着物・・・気に入りました。ずっと、これにしようかな・・・』
『ねー、死神コスチュームは無いの? 』
『イメージは、黒ずくめのフード付きマント着てカマ持っているとか・・・そんな感じですか? 』
『フフ、そう・・・』
『麗香さんマンガの見過ぎです。自由ですよ。僕はオシャレなほうだと思いますけどね。』
『ふーん。ねー、聞いていい? スティルは私以外にも契約しているの? もしかして結婚してる? 』
『どっちもしていません。それに、僕らにはちゃんとした結婚というシステムもない。女性という分類も僕らの世界にはいません。』
『えっ? そうなの・・・』
『はい。不思議に思うかもしれませんが、両生類というか・・・都合よくそうなるというか・・・』
『えっ? わからない。どういうこと? 』
『二人の死神が好き同士になったとしますよね。そうするとどちらかが女性化するんです。そして子孫繁栄も出来る。』
『へー・・・面白いのね・・・』
『僕はそういう経験はありませんけどね。そこまで好きになった相手がいない。』
『そう・・・』
『誰かを好きになるなんてこと良くわかりません。あるのかな?・・・』
『きっとあるわよ。あなたにだってそのうちに・・・』
『そうですかね・・・』
『ねー、今日の享との話聞いていたわよね?』
『もちろん。』
『あなたから聞いていたのとは少し違っていた。』
『麗香さん。麗香さんは僕と亨さんとどっちを信じるの? 』
『えっ? 』
『ねー、どっち? 亨さんは自分の都合がいいように言ってるだけってわからない? 不倫は認めたものの相手が死んでるんだから、言いたい放題だよね。全て相手のせいだったように話していた。自分は被害者なんだって感じで。・・・ねー、麗香さん・・・さっきちょっと亨さんの言うこと信じなかった? なびかなかった? 許そうとしなかった? 』
『えっ? そんなことない・・・』
『そうかな・・・麗香さんは甘いよ。』
『そんなこと・・・』
『それに、頑張りすぎ・・・弱音吐いていいのに・・・くやしい・・・寂しいって・・・僕にならいくらでも甘えられるじゃない・・・』
『何言ってるの・・・』
― 本当は・・・誰かに抱きしめてほしい・・・情けなくて・・・
『強がり言ってないで・・・』
スティルは麗香の側に来て、麗香をおもいっきり抱きしめた。
『キャっ、スティル・・・何して・・・』
― ・・・抱きしめてもらうなんて久しぶり・・・
― ・・・なんか・・・落ち着く・・・
麗香はおもわずスティルの背中に手をまわした。
『泣いていいよ・・・』
スティルは麗香の頭をなで、そして頬に触れた。