御曹司の俺には興味が無いだと?〜もう1人の俺を愛する秘書補佐
【陸さんとの距離が縮まる~華】
仕事も段々慣れて、北郷さんの仕事を任されるようになった。
秘書室に閉じこもって、黙々と仕事が出来る。
週末には陸さんと会える。
陸さんは、私よりもきっと年上だ。落ち着いていて、安心感がある。
仕事も私生活も、何て幸せな毎日だろう。頑張ってきたご褒美かな。

「赤斐さん、北郷さんいないの?」
油断してた時に、部屋に戻ってきた専務から声を掛けられた。
「は、はい。先ほど社長室に行かれたので、もうすぐ戻ってくると思います」
「そう、ありがとう」

専務とは、殆ど会話をしない。
ここに居る条件は、専務を好きにならないこと。
専務があんな華やかな人で良かった。
陸さんみたいな人だったら、私はそれを守れなかったかも知れないから・・・
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