御曹司の俺には興味が無いだと?〜もう1人の俺を愛する秘書補佐
その時、
「太陽さん・・・どうしてここに・・・」
華の言葉に俺はびっくりした。
部屋に入って来たのは、ニューヨークに住む爺ちゃんだった。

「どうして、華が知ってるの?」
「空斗さんが、イギリスに行った時に、1度図書館でお会いして」
そうか。俺がニューヨークに言った時に、華の話をしたから偵察に来たな。
流石だな、爺ちゃん。

「爺ちゃん、何で太陽なんだよ」
「空斗と陸。空と陸ときたら、太陽だろ?」
自慢げに話す爺ちゃんに、緊張がほぐれた。

「華さん。私の息子が大変失礼な事をして、暴言まで・・・私が代わってお詫びします」
爺ちゃんが頭を下げた。
「私は國宮のために」
「もういい加減にしろ!國宮グループのトップが、人を見る目が無くてどうする!ワシは一目で、華さんの素晴らしさが分かったぞ。お前は私の傍でたたき直す。単身で、ニューヨークに来い。社長の座を空斗に明け渡してな!」
「えっ!」
「それと、もし、愛人でも連れ込んでみろ。その時点で、お前とは縁を切る」
「そんな・・・」
「空斗。直ぐに社長を任せても大丈夫だな」
「もちろんです」
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