冷徹な御曹司は親友の妹への溢れ出る独占欲を抑えられない。


 少し離れたと思ったらそっと頬を撫でられて、視線が絡み合ってどちらからともなくキスをした。
 触れるだけのキスから角度を変え、小鳥がついばむようにつつき合ううちにこじ開けられ、舌で舌を絡め取られる。


「んっ、ふぅ……っ」


 狭い車内に荒い息遣いとリップ音が響き渡る。スモークガラスで外から見えないことをいいことに、ただ欲望のままに彼の熱い唇を一心に享受した。


「紫、愛してる」


 私の目を真っ直ぐに見て告げられた言葉に、思わず涙が溢れそうだった。


「正直、家のことで紫には迷惑かけるかもしれないし、嫌な思いをさせるかもしれない。でも絶対に紫のこと守るから、ずっと傍にいて」

「……はい」

「泣いてる?」

「だって、嬉しいから……っ」


 ポロポロ涙をこぼす私の額に優しくキスされ、キュンとすると同時にまた涙が溢れてくる。


「紫、今すぐ抱きたい」


 耳元で囁かれた言葉に心臓が飛び跳ねた。


「てゆーかずっと我慢してたんだけど、そろそろ限界」

「えっ!?いやここでじゃないですよね?」

「ダメ?」

「ダメに決まってるでしょう!!」


 こんなところでは流石に嫌なんですけど……!!見えないとはいえ、めちゃくちゃ人通りだし!!

 するりと服の中に入れようとしてくる手をグイグイと押し返す。

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