義兄と結婚生活を始めます
三森の待つ車に乗り込むと、タブレット端末を取り出して操作していく和真。
信号待ちで停車していると、三森が鏡で和真の様子を伺う。
「今日は朝から良いことがありましたかな?和真様」
「……まぁ…」
三森の言葉に片手で鼻から下を覆い隠すと、タブレットから視線を逸らした。
優しく笑う三森は信号が変わると、黙って運転を続けた。
しばらくして、勤務先に着くと、後部座席のドアを開ける。
「和真!」
降りてすぐに、ヒール音を響かせながら、由梨子がやって来た。
和真の前で止まると、にっこりと笑う。
「おはよう。朝から和真に会えるなんて嬉しいわ」
「おはようございます」
朝の挨拶を交わしたあと、先に歩き出した和真は自社へと入っていく。
エレベーターに乗る頃には、由梨子がぴたりと隣にいた。
該当の階でドアが開くと、オフィスの廊下からすでにザワザワと人が慌てている様子が見聞きできた。
オフィスに向かって歩きながら、左右に視線を動かす和真は、オフィスのドアを開ける。
「小鳥遊さん!大変です!山田商社の発注数が違うとのことで、会場に届いていないそうで…!」
「最後に確認したのは誰なんだ!?」
「早く部数確認して!」
慌ててやってきた部下に資料を渡され、目を通しながら自分のデスクに向かう。
ページをめくりつつ鞄を置くと、資料から顔を上げた。
「皆さん、まずは山田商社に渡すべき部数の伝達と謝罪、同時に足りない部数の在庫を確保してください。現場への発送はこちらで手配します。確保後はすぐに私へ知らせてください。山田商社へ到着の時間を伝えますので。…大丈夫です」
「…は、はい!!」
部署内の全員が返事を返すと、すぐに各自が動き始める。
由梨子と和真は小鳥遊の各運転手へ事情説明の連絡をして、いつでも運送できる状態にまで整えた。
「部数確保できました!」
「はい……由梨子、そちらの方が到着が早いでしょう。一緒に向かう準備をしてください。山田商社へすぐに連絡をして、再度の謝罪と20…15分後の到着を伝えてください」
「え!?で、ですが、会場まで2時間はかかりますよ!?」
「大丈夫です。小鳥遊社だからこそできるんです。由梨子、行きますよ」
鞄を持つと、由梨子を連れて和真はオフィスを後にした。
すぐにエレベーターへ乗り込むと、由梨子は着信に気づいて通話を始めていた。
「ダメよ!10分でこっちまで運んで!…え!?」
「……」
驚く由梨子に和真の視線が動いた。
しばらくして通話を切ると、険しい表情の由梨子が和真を見上げる。
「事故の影響で渋滞になってて動けないみたい…」
信号待ちで停車していると、三森が鏡で和真の様子を伺う。
「今日は朝から良いことがありましたかな?和真様」
「……まぁ…」
三森の言葉に片手で鼻から下を覆い隠すと、タブレットから視線を逸らした。
優しく笑う三森は信号が変わると、黙って運転を続けた。
しばらくして、勤務先に着くと、後部座席のドアを開ける。
「和真!」
降りてすぐに、ヒール音を響かせながら、由梨子がやって来た。
和真の前で止まると、にっこりと笑う。
「おはよう。朝から和真に会えるなんて嬉しいわ」
「おはようございます」
朝の挨拶を交わしたあと、先に歩き出した和真は自社へと入っていく。
エレベーターに乗る頃には、由梨子がぴたりと隣にいた。
該当の階でドアが開くと、オフィスの廊下からすでにザワザワと人が慌てている様子が見聞きできた。
オフィスに向かって歩きながら、左右に視線を動かす和真は、オフィスのドアを開ける。
「小鳥遊さん!大変です!山田商社の発注数が違うとのことで、会場に届いていないそうで…!」
「最後に確認したのは誰なんだ!?」
「早く部数確認して!」
慌ててやってきた部下に資料を渡され、目を通しながら自分のデスクに向かう。
ページをめくりつつ鞄を置くと、資料から顔を上げた。
「皆さん、まずは山田商社に渡すべき部数の伝達と謝罪、同時に足りない部数の在庫を確保してください。現場への発送はこちらで手配します。確保後はすぐに私へ知らせてください。山田商社へ到着の時間を伝えますので。…大丈夫です」
「…は、はい!!」
部署内の全員が返事を返すと、すぐに各自が動き始める。
由梨子と和真は小鳥遊の各運転手へ事情説明の連絡をして、いつでも運送できる状態にまで整えた。
「部数確保できました!」
「はい……由梨子、そちらの方が到着が早いでしょう。一緒に向かう準備をしてください。山田商社へすぐに連絡をして、再度の謝罪と20…15分後の到着を伝えてください」
「え!?で、ですが、会場まで2時間はかかりますよ!?」
「大丈夫です。小鳥遊社だからこそできるんです。由梨子、行きますよ」
鞄を持つと、由梨子を連れて和真はオフィスを後にした。
すぐにエレベーターへ乗り込むと、由梨子は着信に気づいて通話を始めていた。
「ダメよ!10分でこっちまで運んで!…え!?」
「……」
驚く由梨子に和真の視線が動いた。
しばらくして通話を切ると、険しい表情の由梨子が和真を見上げる。
「事故の影響で渋滞になってて動けないみたい…」