義兄と結婚生活を始めます
テスト勉強期間も含め、なるべく顔を合わせないようにしていた理由が、なくなってしまった。
途端に、気合いはどこかへ行ってしまい、帰宅してからの和真との時間をどうするか悩み始めた。


(…本試験も近いと言えば近いけど…さすがに無理があるかな…)


うーんと考えるあおいは、もう授業の内容が入ってこない。


(でも、早めに対策勉強しておくのもいいよね…?自然だよね…?)


「…はぁ…」


小さくため息をこぼすと、板書に書かれた部分を書きとっていく。


(…ずっと話してないや………)


じわじわと感じる感情を消すように、間違えた文字を消しゴムで一緒に消した。








とうとう放課後がきてしまうと、あおいは重い足取りで教室を出る。


「…っと、あおい」

「…祐希くん…ご、ごめんね。ぼーっとしてた…」

「いや、いいけど…どした?」

「な、なんでもない!祐希くんこそどうしたの?」


教室の出入り口で鉢会った祐希は、ニコーッと笑った。


「誘いに来た。…やるだろ?復習」

「……やる…!」


少し悩んだ末に、一緒に自習室へ向かう。
向いながら、試験の出来を話し合った。


「山張ってたとこが見事に外れちゃって…」

「だな~…俺もいくつか勘でいったとこある」

「嘘だー!祐希くんは絶対解けてるでしょ!天才だもん!」

「勘が当たったら天才って呼んで」


祐希の冗談に笑い合っていると、自習室についた。
しかし、多くの生徒が集まっているため、席が埋まっていた。


「…さすが明望学園…熱心だね…」

「これ、帰りまで席空かないだろうな~……なぁ、その…もし、嫌じゃなかったらさ、土曜日…ちーと解散したらここで復習会しない…?」

「え!?いいの?するする!」


照れながら誘う祐希の態度とは反対に、他生徒の勉強の意欲に充てられたあおいは、嬉しそうに即答した。
あおいの返答に何か言いたげな祐希は、快諾をもらえただけで良しとした。

それからいつもどおり、二人は玄関へ向かい、祐希に見送られてあおいは帰宅する。


家に着いた途端に、現実に戻り、時計を気にしながら夕飯を作り始めた。
急ぎ目に作っていると、玄関から物音がした。


(か、帰ってきた…!?)


玄関に向かうか悩んでいると、和真がリビングに入ってくる。
しばらくリビングにいた和真は、自室へと向かっていった。

あおいは、反射的にその場にしゃがみ込み、隠れてしまっていた。


(…どうしよう……料理途中だし…!でも、部屋に戻ると会っちゃうし…心の準備ができてない…!!)


「いつまでそうしているんですか?」

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