義兄と結婚生活を始めます
ふいに、すみれの発見に伴ったあおいの父親との会話、涼介の言葉を思い出した。
『あおいちゃん、いなくなるってこと』
いまさら他の女性と関係を構築するのがめんどうか、と聞かれればそうではない。
浮かんでくるあおいのさまざまな表情。
そして、いつも気遣っては、笑ってくれる姿。
そこに安心している自分がいることに、初めて気づいた。
他の誰でもなく、あおいが迎えてくれることが、当たり前に感じていたのだ。
涼介の言葉に何も言えなかった自分。
祐希と笑うあおいを見てカッとなった自分。
あおいが自分以外の男と笑っていることが、こんなにも嫌だと感じてしまっている。
すみれが発見された今、あおいとは義妹と義兄の関係に戻り、もしかすると祐希と付き合ってしまうかもしれない、そう考えた和真は、グッと拳を握った。
そして、見つめていたマグカップを取り、少しぬるくなったココアを飲み干した。
「…あおいさんは…手放せない…」
ポツリとこぼれた言葉は、自分の中で大きく納得できた。
和真は立ち上がって部屋を出ると、さっそくあおいの部屋のドアをノックした。
「は、はい!!」
「あおいさん、そろそろ何か食べませんか?」
「はい…!す、すぐに行くので、先に行っててください!」
「…わかりました」
その言葉通り、和真は先にリビングへ行った。
あおいは布団の中に隠れて、聞き耳を立てていた。
(早いよぉ〜…!!まだ心の準備ができてない…!!)
熱くなったままの顔と脈打つ鼓動を、なんとか落ち着かせようとするものの、これから和真と対面することがわかっているだけに、無理だった。
しかし、いつまでも行かなければ、和真に変に思われると考えたあおいは、意を決して布団から出る。
マグカップを持ち、震える手でドアを開けて、和真が待つリビングへ向かった。
「今温めてますので、座って待っていてください」
「は、はい…」
キッチンでレンジの前で待つ和真から視線を逸らしつつ、椅子に座るあおい。
(私、いつもどうしてた!?ちゃんと座れてるよね!?髪の毛変じゃないかな!?)
頭の中がパニックになりながら、おもむろに髪を手櫛で直した。
すると後ろから和真が食事を置く。
「熱いので気をつけてください」
「…はい…」
背後から聞こえるだけなのに、意識してしまう自分が情けない。
そして対面で座る和真と手を合わせて、食事を始めた。
「…お、美味しいですね…!」
「あおいさんのご飯の方が美味しいですが、悪くありませんね」
「…ありがとうございます……」
いつももらっていた褒め言葉が、こんなにも嬉しさがあったのかと思ってしまうあおい。
『あおいちゃん、いなくなるってこと』
いまさら他の女性と関係を構築するのがめんどうか、と聞かれればそうではない。
浮かんでくるあおいのさまざまな表情。
そして、いつも気遣っては、笑ってくれる姿。
そこに安心している自分がいることに、初めて気づいた。
他の誰でもなく、あおいが迎えてくれることが、当たり前に感じていたのだ。
涼介の言葉に何も言えなかった自分。
祐希と笑うあおいを見てカッとなった自分。
あおいが自分以外の男と笑っていることが、こんなにも嫌だと感じてしまっている。
すみれが発見された今、あおいとは義妹と義兄の関係に戻り、もしかすると祐希と付き合ってしまうかもしれない、そう考えた和真は、グッと拳を握った。
そして、見つめていたマグカップを取り、少しぬるくなったココアを飲み干した。
「…あおいさんは…手放せない…」
ポツリとこぼれた言葉は、自分の中で大きく納得できた。
和真は立ち上がって部屋を出ると、さっそくあおいの部屋のドアをノックした。
「は、はい!!」
「あおいさん、そろそろ何か食べませんか?」
「はい…!す、すぐに行くので、先に行っててください!」
「…わかりました」
その言葉通り、和真は先にリビングへ行った。
あおいは布団の中に隠れて、聞き耳を立てていた。
(早いよぉ〜…!!まだ心の準備ができてない…!!)
熱くなったままの顔と脈打つ鼓動を、なんとか落ち着かせようとするものの、これから和真と対面することがわかっているだけに、無理だった。
しかし、いつまでも行かなければ、和真に変に思われると考えたあおいは、意を決して布団から出る。
マグカップを持ち、震える手でドアを開けて、和真が待つリビングへ向かった。
「今温めてますので、座って待っていてください」
「は、はい…」
キッチンでレンジの前で待つ和真から視線を逸らしつつ、椅子に座るあおい。
(私、いつもどうしてた!?ちゃんと座れてるよね!?髪の毛変じゃないかな!?)
頭の中がパニックになりながら、おもむろに髪を手櫛で直した。
すると後ろから和真が食事を置く。
「熱いので気をつけてください」
「…はい…」
背後から聞こえるだけなのに、意識してしまう自分が情けない。
そして対面で座る和真と手を合わせて、食事を始めた。
「…お、美味しいですね…!」
「あおいさんのご飯の方が美味しいですが、悪くありませんね」
「…ありがとうございます……」
いつももらっていた褒め言葉が、こんなにも嬉しさがあったのかと思ってしまうあおい。