義兄と結婚生活を始めます
…―
それから数週間が経った学園で、机に伏せるあおい。


「あおいー、もう諦めて行くよ~」

「そうですわ、あおいさん。もう貼りだされてますもの。他の人も見てますわ」

「うぅ…二人ともメンタル強い…」


未来と咲に引き連れられて、向かった先は講堂前の廊下。
今日は成績順位表の貼りだしかつ、答案用紙の返却日だ。


(何位以内とか聞いておけばよかったかも…)


大きな不安を抱えたままため息をこぼすと、おそるおそる自分の名前、“小鳥遊”の名前を探した。


「……………あ。あった!!」

「あら、私もですわ。28…まぁ、前期ですし、こんなところでしょうね」

「え…?」

「あー…私32だ。まぁ、まだ前期での順位ならこんなでしょ」

「えぁ…!?」


二人の言葉にタラタラと冷や汗を流し始めるあおいに、未来は小鳥遊の名前を探す。


「…あ…!ま、まぁ!お勉強が苦手って言ってましたし、大健闘ですわよ!それにまだ前座!本試験で頑張りましょう!」

「あおい、がんば」


小鳥遊あおいの順位は…98位。
がっくり落ち込むと同時に、小鳥遊側にどう伝わるか少し怖さを感じた。


「あおいー」

「……祐希くん…」

「名前あったな。すごいじゃん」

「草野くん、トドメは刺すな」


あおいを見つけた祐希がやってくると、半べそになるあおい。
ササっと未来の後ろに隠れた。


「祐希くん…ごめんね…勉強教えてもらったのに…」

「え、なんで?すごい順位じゃん。全然自信もっていいだろ」

「だって前期テストは前座だって…前座でこの順位は……」

「…なら、明後日、復習会する?」


ニコニコと笑う祐希の言葉に口を開きかけたが、少し考えた。


「…えっと…うん、ありがとう…でも、大丈夫…!」

「そう…?」

「祐希~!戻ろうぜ~」

「あ、おう!じゃあ、わかんないとこあったらMINEで聞くよ、じゃ」


友人に呼ばれて戻っていく祐希を見送ると、先日のことを思い出してハッと後ろ姿を見直した。
祐希は特に気にせず、友人たちと楽しそうに歩いて行った。

声をかけようか迷ったあおいはやめ、未来たちと教室に向かう。
しかし、祐希は顔だけ振り返って、視線だけがあおいを追いかけていた。


教室に戻ると、通常授業が始まり、続々と点数の載った答案用紙が返却された。
点数とレ点のついた用紙と、にらめっこするあおいは、肩を落として鞄に入れた。
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