義兄と結婚生活を始めます
あおいは、外の景色を眺めながら、車の小さな揺れに、自分の気持ちを重ねる。
揺れる度に、幼い頃の祐希との時間と学園での時間を思い返した。
変わらなかった祐希の笑顔は、いつも支えてくれていたように感じた。
不安をかき消すように笑って、自分を想ってくれていた祐希。
(……初恋…だったのかな…)
あの頃は、寂しさでいっぱいになり、しばらくは泣いていたのを覚えていた。
しかし、あおいが目を閉じて浮かぶ顔は、いつしか和真ばかりになっている。
コツンと、窓に頭を寄せると、置いてきた過去の思い出に別れを告げて、会いたい人が待つ家に焦がれた。
(…和真さんに…早く会いたいなぁ…)
祐希のことも、和真への気持ちも、和真本人には言えないけど、和真の顔を見たくてたまらなかった。
報われない恋とわかっていても、自分の気持ちに嘘をつけないことを考えた。
目を開けたあおいは、見慣れた景色を見て、家までもうすぐだと気づく。
車は少し走ると、マンションの入り口前に止まった。
ドアを開けてくれる三森に、いつも通りにお礼を伝えると、あおいは自宅へと向かって行った。
自宅のドアを解錠すると、自分だけが帰宅していることがわかった。
「今日は何にしようかな…」
家に入れば、自室で着替えを済ませ、エプロンをつける。
夕飯の献立が頭の中でまとまると、さっそく調理に入った。
炊飯器からご飯が炊ける音、和食を彷彿させる香りがキッチンから立ち込めた頃、玄関から物音がした。
パッと顔を上げるあおいは、手を洗ってすぐに玄関へ向かう。
施錠を済ませた和真が振り返り、靴を脱いでいると、パタパタと聞こえてくる足音に顔を上げた。
「おかえりなさいっ」
「…ただいま」
いつもの笑顔に出迎えられれば、和真の口元が自然と緩む。
あおいの横を過ぎる際、頭をポンポンと撫で、自室へ向かった。
撫でられた部分に手を当てると、嬉しさからニヤけてしまいそうになるあおい。
名残惜しい気持ちも出てくる前に、リビングへ戻り、テーブルに作った料理を並べた。
ちょうどよく、着替えを済ませた和真がリビングに来ると、迷わず自分の席についた。
あおいも最後の器を置くと、エプロンを外して席に着く。
「いただきます」
二人で手を合わせて、ご飯を食べ始めると、じっくりと味わう和真。
「やっぱり美味しいです。あおいさんのご飯」
「ありがとうございます」
二人のこぼす笑みは、あたたかい食卓を包んだ。
食後は、和真へコーヒーを淹れ、少しの談笑をして過ごした。
揺れる度に、幼い頃の祐希との時間と学園での時間を思い返した。
変わらなかった祐希の笑顔は、いつも支えてくれていたように感じた。
不安をかき消すように笑って、自分を想ってくれていた祐希。
(……初恋…だったのかな…)
あの頃は、寂しさでいっぱいになり、しばらくは泣いていたのを覚えていた。
しかし、あおいが目を閉じて浮かぶ顔は、いつしか和真ばかりになっている。
コツンと、窓に頭を寄せると、置いてきた過去の思い出に別れを告げて、会いたい人が待つ家に焦がれた。
(…和真さんに…早く会いたいなぁ…)
祐希のことも、和真への気持ちも、和真本人には言えないけど、和真の顔を見たくてたまらなかった。
報われない恋とわかっていても、自分の気持ちに嘘をつけないことを考えた。
目を開けたあおいは、見慣れた景色を見て、家までもうすぐだと気づく。
車は少し走ると、マンションの入り口前に止まった。
ドアを開けてくれる三森に、いつも通りにお礼を伝えると、あおいは自宅へと向かって行った。
自宅のドアを解錠すると、自分だけが帰宅していることがわかった。
「今日は何にしようかな…」
家に入れば、自室で着替えを済ませ、エプロンをつける。
夕飯の献立が頭の中でまとまると、さっそく調理に入った。
炊飯器からご飯が炊ける音、和食を彷彿させる香りがキッチンから立ち込めた頃、玄関から物音がした。
パッと顔を上げるあおいは、手を洗ってすぐに玄関へ向かう。
施錠を済ませた和真が振り返り、靴を脱いでいると、パタパタと聞こえてくる足音に顔を上げた。
「おかえりなさいっ」
「…ただいま」
いつもの笑顔に出迎えられれば、和真の口元が自然と緩む。
あおいの横を過ぎる際、頭をポンポンと撫で、自室へ向かった。
撫でられた部分に手を当てると、嬉しさからニヤけてしまいそうになるあおい。
名残惜しい気持ちも出てくる前に、リビングへ戻り、テーブルに作った料理を並べた。
ちょうどよく、着替えを済ませた和真がリビングに来ると、迷わず自分の席についた。
あおいも最後の器を置くと、エプロンを外して席に着く。
「いただきます」
二人で手を合わせて、ご飯を食べ始めると、じっくりと味わう和真。
「やっぱり美味しいです。あおいさんのご飯」
「ありがとうございます」
二人のこぼす笑みは、あたたかい食卓を包んだ。
食後は、和真へコーヒーを淹れ、少しの談笑をして過ごした。