義兄と結婚生活を始めます
35話
翌日、和真の運転する車で、パン屋に足を運ぶ二人。
できたてのパンが入った紙袋を持ってニッコニコのあおい。
和真も片手にコーヒーを持ち、車に乗り込んだ。
「良かったですね!ちょうど焼き立てが出てきて」
「そうですね」
購入したパンを和真へ渡し、あおいはさっそくクロワッサンを食べた。
「んん!サクフワです!」
「…ふ…」
ハンドルに腕を置いて、顔を埋める和真の表情は緩んでいた。
「え?どうしました?」
「…いえ、前に来た時の反応は、遠慮されていたのかと」
「あ、あの時は緊張の方が大きくて…!」
「今は?」
「……楽しいが大きいです…」
顔を上げてコーヒーを飲む和真は、あおいの言葉に満足そうに笑った。
「…僕も緊張していましたよ」
「え!?嘘だぁ!」
「本当ですよ。デートなんて初めてでしたので」
「デート……」
「今日もちゃんとデートですよ?」
改めて和真に目を見て言われると、顔が熱くなる。
あおいは、ごまかすように次にメロンパンを頬張った。
「混む前に出ますね」
「ふぁい…」
ハンドルを握り、エンジンをかけると、車を発車させた。
以前のように、水族館への道を走ると、懐かしいような昨日のような感覚になるあおい。
ようやくパンも食べ終わり、窓の景色を眺めていた。
車が少しの間走ると、海が見えて来る。
「わぁ…!」
海の景色が広がると、あおいは目を輝かせた。
水族館が近づいてくれば、ワクワクする気持ちも大きくなる。
駐車場に入ると、入り口近くに車を停めた。
和真が降りる頃には、パラソルなどを抱えた係員がやってきて、挨拶を交わした。
(…ここは…変わらずな小鳥遊さんなんだなぁ…)
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
差し出された和真の手を取ると、車を降りるあおい。
潮風の匂いを感じながら、そのまま和真の手を握った。
(デートだから…いいよね…)
照れているところで、和真も握り返して、歩き出した。
「デートですからね」
「…!」
まるで子どものような笑顔を見せる和真に、あおいの顔はまた熱くなる。
あおいも満面の笑顔で返して、一緒に歩いた。
館内に入ると、以前とはデザインの違うパンフレットが係員から渡された。
場所は変わっていないようだった。
一枚を広げて二人で覗き込む。
視線だけを和真に向けて、呟いてみた。
「…ペンギン」
「…いえ。まだ行きません。イルカショーもまだ時間がありますね。適当に周りましょうか」
「ふふ、はい」
二人が歩を進めると、徐々に館内が薄暗くなっていく。
いくつもの大きな水槽にいる、海の生き物たちを見た。
できたてのパンが入った紙袋を持ってニッコニコのあおい。
和真も片手にコーヒーを持ち、車に乗り込んだ。
「良かったですね!ちょうど焼き立てが出てきて」
「そうですね」
購入したパンを和真へ渡し、あおいはさっそくクロワッサンを食べた。
「んん!サクフワです!」
「…ふ…」
ハンドルに腕を置いて、顔を埋める和真の表情は緩んでいた。
「え?どうしました?」
「…いえ、前に来た時の反応は、遠慮されていたのかと」
「あ、あの時は緊張の方が大きくて…!」
「今は?」
「……楽しいが大きいです…」
顔を上げてコーヒーを飲む和真は、あおいの言葉に満足そうに笑った。
「…僕も緊張していましたよ」
「え!?嘘だぁ!」
「本当ですよ。デートなんて初めてでしたので」
「デート……」
「今日もちゃんとデートですよ?」
改めて和真に目を見て言われると、顔が熱くなる。
あおいは、ごまかすように次にメロンパンを頬張った。
「混む前に出ますね」
「ふぁい…」
ハンドルを握り、エンジンをかけると、車を発車させた。
以前のように、水族館への道を走ると、懐かしいような昨日のような感覚になるあおい。
ようやくパンも食べ終わり、窓の景色を眺めていた。
車が少しの間走ると、海が見えて来る。
「わぁ…!」
海の景色が広がると、あおいは目を輝かせた。
水族館が近づいてくれば、ワクワクする気持ちも大きくなる。
駐車場に入ると、入り口近くに車を停めた。
和真が降りる頃には、パラソルなどを抱えた係員がやってきて、挨拶を交わした。
(…ここは…変わらずな小鳥遊さんなんだなぁ…)
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
差し出された和真の手を取ると、車を降りるあおい。
潮風の匂いを感じながら、そのまま和真の手を握った。
(デートだから…いいよね…)
照れているところで、和真も握り返して、歩き出した。
「デートですからね」
「…!」
まるで子どものような笑顔を見せる和真に、あおいの顔はまた熱くなる。
あおいも満面の笑顔で返して、一緒に歩いた。
館内に入ると、以前とはデザインの違うパンフレットが係員から渡された。
場所は変わっていないようだった。
一枚を広げて二人で覗き込む。
視線だけを和真に向けて、呟いてみた。
「…ペンギン」
「…いえ。まだ行きません。イルカショーもまだ時間がありますね。適当に周りましょうか」
「ふふ、はい」
二人が歩を進めると、徐々に館内が薄暗くなっていく。
いくつもの大きな水槽にいる、海の生き物たちを見た。