義兄と結婚生活を始めます
6話
…―
ピピ!ピピ!ピ…
スマホのアラームを止めたあおいは、ゆっくりと身体を起こしていく。
「うぅ~…んん…」
目を擦りながら布団から顔を出すと、足をベッドから下ろした。
一度、大きなあくびをして、しっかりと目を開けた。
「…よし、起きれた」
着替えをしてから、和真を起こさないように、そっと自室を出る。
洗面所で身なりを整えると、キッチンへ向かった。
すでにメニューが決まっているのか、冷蔵庫からテキパキと食材を出して、準備を始めていく。
ご飯を炊いて、卵を溶いたり魚を焼いたりと、忙しなく動き回った。
時計の時刻を見ると、6時半を過ぎている。
ガチャ…
みそ汁の味を確認していると、リビングのドアが開いて、スーツを着た和真が入ってきた。
「おはようございます」
「おはようございます!朝食できてますよ」
「ありがとうございます。いただきます」
ネクタイを整えて、昨夜のようにダイニングテーブルの椅子へ座る。
和真の前に、卵焼きや焼き魚などのおかずや飲み物を用意していった。
「和食…ですか…」
「嫌いでした!?」
ご飯をよそっていたあおいは、思わず振り返って不安な表情を見せた。
「いえ、朝はコーヒーで終わることがほとんどなので…新鮮に感じます」
「そう…なんですか…えっと…パンにしますか?」
オロオロと慌てだすあおいに和真は淡々と答える。
「問題ありません。でも、仕事に行く前にコーヒーをいただきたいです」
「はい…」
少し気落ちするあおいは、躊躇いつつも和真の前にみそ汁とご飯が各々入っている器を置いた。
しかし、和真は箸を渡されても全く手をつけようとしない。
「…?苦手な物がありました?」
「いえ、あおいさんは一緒に食べないのかと…」
「私の分も用意してきます」
パタパタとキッチンへ戻り、ご飯とみそ汁を注いで和真の向かいの席へ戻ってくる。
あおいが椅子に座ったのを確認すると、和真は手を合わせた。
「いただきます」
「いただきます」
二人で食事の挨拶を済ませると、黙々と食べ進めた。
あおいに関しては、特に話すことをしない和真は、食事中に会話をしないのだなと昨夜から感じていた。
「…あの、味…薄くないですか?」
「はい。問題ありません」
明確な感想がもらえないことに、モヤッとするあおい。
余った卵焼きを食べて、みそ汁に口をつける。
「ごちそうさまでした」
「んぐ…!?」
すでに食べ終わった和真が立ち上がって、食器を片付け始めた。
まだモグモグと口を動かすあおいは、急いで飲み込む。
「あの…!私がやります!」
「あおいさんが作ってくれたので…あ。これはお湯を沸かしていてくれたんですか?」
シンクに食器を置いて、コンロへ視線を向けた和真は、ポットから湯気が出ていることに気づいた。
ピピ!ピピ!ピ…
スマホのアラームを止めたあおいは、ゆっくりと身体を起こしていく。
「うぅ~…んん…」
目を擦りながら布団から顔を出すと、足をベッドから下ろした。
一度、大きなあくびをして、しっかりと目を開けた。
「…よし、起きれた」
着替えをしてから、和真を起こさないように、そっと自室を出る。
洗面所で身なりを整えると、キッチンへ向かった。
すでにメニューが決まっているのか、冷蔵庫からテキパキと食材を出して、準備を始めていく。
ご飯を炊いて、卵を溶いたり魚を焼いたりと、忙しなく動き回った。
時計の時刻を見ると、6時半を過ぎている。
ガチャ…
みそ汁の味を確認していると、リビングのドアが開いて、スーツを着た和真が入ってきた。
「おはようございます」
「おはようございます!朝食できてますよ」
「ありがとうございます。いただきます」
ネクタイを整えて、昨夜のようにダイニングテーブルの椅子へ座る。
和真の前に、卵焼きや焼き魚などのおかずや飲み物を用意していった。
「和食…ですか…」
「嫌いでした!?」
ご飯をよそっていたあおいは、思わず振り返って不安な表情を見せた。
「いえ、朝はコーヒーで終わることがほとんどなので…新鮮に感じます」
「そう…なんですか…えっと…パンにしますか?」
オロオロと慌てだすあおいに和真は淡々と答える。
「問題ありません。でも、仕事に行く前にコーヒーをいただきたいです」
「はい…」
少し気落ちするあおいは、躊躇いつつも和真の前にみそ汁とご飯が各々入っている器を置いた。
しかし、和真は箸を渡されても全く手をつけようとしない。
「…?苦手な物がありました?」
「いえ、あおいさんは一緒に食べないのかと…」
「私の分も用意してきます」
パタパタとキッチンへ戻り、ご飯とみそ汁を注いで和真の向かいの席へ戻ってくる。
あおいが椅子に座ったのを確認すると、和真は手を合わせた。
「いただきます」
「いただきます」
二人で食事の挨拶を済ませると、黙々と食べ進めた。
あおいに関しては、特に話すことをしない和真は、食事中に会話をしないのだなと昨夜から感じていた。
「…あの、味…薄くないですか?」
「はい。問題ありません」
明確な感想がもらえないことに、モヤッとするあおい。
余った卵焼きを食べて、みそ汁に口をつける。
「ごちそうさまでした」
「んぐ…!?」
すでに食べ終わった和真が立ち上がって、食器を片付け始めた。
まだモグモグと口を動かすあおいは、急いで飲み込む。
「あの…!私がやります!」
「あおいさんが作ってくれたので…あ。これはお湯を沸かしていてくれたんですか?」
シンクに食器を置いて、コンロへ視線を向けた和真は、ポットから湯気が出ていることに気づいた。