義兄と結婚生活を始めます
「朝の入り口で集まって!入れませんわ!」
全員の視線が教室のドアの方へ向かうと、未来と咲がいた。
あからさまに怒った表情の未来の後ろで、興味がないかのようにどこか違う場所を見ている咲。
「朝の時間は貴重ですわ。あおいさん行きましょう」
「え、あ、うん!」
未来と咲の後ろについていく前に、周囲へ会釈すると、自分たちの席に着いた。
鞄から教科書類を取り出して机の引き出しへ入れ、いつでも授業を受けられる準備をする。
「改めて、あおいさんご機嫌よう。一限目はオリエンテーションだったわね」
「お、おはよう未来ちゃん、咲ちゃん」
「おはよ…あー…ゴキゲンヨウ。ね~未来、この挨拶慣れなーい」
「ここでは所作もしっかり見られて、将来の成績につながりますの。きちんとしないと」
不満そうに机に伏せる咲に、ため息交じりに小言を言ってしまう未来に、あおいはクスっと笑った。
ふと、何かに気づいた咲は顔を上げて、勢いよくあおいを見る。
「そういえば、あおいって中途からなのはなんで?試験会場いなかったよね?」
「え!?えっと…それは…その、本当は違う学校に行く予定だったんだけど、小鳥遊さんのお家が…」
「なるほどね~」
どう説明しようか悩んでいたあおいの言葉を最後まで聞かずとも、咲は納得できた。
「二人は幼なじみなのに、どうして咲ちゃんは高校からなの?」
「あ~…うーん…未来の会社のグループに入ったから、流れでここに入ることになったの」
「私は嬉しいわよ!咲とまた一緒の学園生活を送れるんですもの!あおいさんも一緒だから、より嬉しいわ」
両手を合わせて嬉しそうに笑う未来に、咲は照れてプイッと顔をそらす。
あおいも、未来の言葉に嬉しくて笑顔を見せた。