義兄と結婚生活を始めます
冷たい一言が隣から聞こえた。
和真の方を見ると、コーヒーカップを置いている。


「詮索するとしても、涼介を責めるような言い方はやめてください」

「せ、詮索だなんて…!私…!」

「あおいさんは確かに学生です。今は小鳥遊側の事情で本来行くはずだった学校を辞めて、明望に入ってもらっているんです。一般の高校とは違う生活を彼女なりに頑張っているんです。これ以上、あおいさんのことで何か言うなら、先に戻ります」


グッと黙るしかない由梨子。
涼介がお冷を飲んでいると、空気を変えるためかのように、料理が運ばれてきた。

鉄板で焼ける肉の音と香ばしい匂いに、涼介のテンションが上がる。



「おうー!とりあえずさ、由梨子ちゃんも和真も落ち着いてさ、食べよ食べよ」

「…相変わらず見ていて胃もたれする量ですね…」

「和真が食べなさすぎるんだよ」


トレイからフォークとナイフを取り出し、待ってましたとばかりにステーキ肉を切っていく。
由梨子は先ほどとは違い、静かにスープに口を付けた。


「うっま!由梨子ちゃん、ここめちゃくちゃ当たりじゃん!」

「……」


何も答えない由梨子も、自分の分のステーキ肉を切り分けていった。
和真は、サラダを黙々と食べる。

このときほど、殺伐とした空気の食事はないと、涼介は内心泣いていた。

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