真白に包まれて眠りたい
42.最高のプロポーズ

 きっと彼は一緒に死んでくれないし、死ぬのは許してくれるだろうけど、殺してはくれないし、私は彼を殺せないし、自分のことも殺せない。
 そうやって私の首にかける手をもう少し強くして腕の中で死ねたなら、私は幸せなのかしら。
 でも、なのに、一緒に死のうなんて彼に言ったら実現してしまいそうで、怖くて言えない。怖くて、怖くて、言えない。もし、直前で嫌がったら、それは最大の裏切り。
 一緒に死ぬ覚悟もないのに、一緒に生きたいなんて、傲慢かな。
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