イケメン御曹司は恋に不慣れ

「本当はあの時ひまりに引き止められて嬉しかった。でも、その後に用事があってそちらに行かなくてはならなかった。でも、あんな言い方はないよな?」
「はい…。とても悲しい気持ちになりました」
「うん、俺も…。後で思い返しては後悔していた。なんで、あんな言い方したんだろうな」
私の指先を掴んでいた浩介さんの指が絡められた。

「ひまり、あの時言ったことは取り消せないけど、許してくれないか? 本当にはじめて会った時から、ひまりと言葉を交わす前から君のことが気になっていた。一目惚れなんてしたことなかったから、自分の気持ちがわかるのに時間がかかってしまった」
照れくさそうにしてるくせに、こんな時でもかっこいい浩介さん。

「私もはじめて会ったあの時から忘れられませんでした」
「悪い意味ではなくて?」
「うふ。はじめは悪い方でしたけど、あの状況で助けてくれた人なんですよ。だから、ずっと覚えてました」
「そうか…。それで…」
「本当にこんな私でいいんですか?」
< 66 / 70 >

この作品をシェア

pagetop