双子漫画家からの溺愛注意報!?
「よし、頑張れ紗季!」




私は自分の頬をペチンッと軽く叩いて気合を入れ、その勢いのままチャイムを押した。

しばらくその場で待っていると、目の前の大きな門が音もなく左右に開いていく。

奥にいたのは腰のまがった小さなおじいさんだった。

おじいさんはピチッとスーツをきこなして、頭を下げて出迎えてくれた。



「あ、あの私っ! せ、先生の原稿を受け取りに来ました! 松岡紗季です!」



言葉を発する度に緊張で声が裏返ってしまう。

私の半分ほどの身長しかない男性はゆっくりと顔をあげると、シワシワの笑顔を浮かべた。


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