不器用な神野くんの一途な溺愛
だけど、希春先輩は「実は俺もね」と真剣な顔になった。


「これから会議室に行こうとしてたんだ」

「え.......」

「ちょっと気になる事があってね。あ、莉子ちゃんは、忘れ物が見つかるといいね」

「.......は、ぃ」


まさかだけど、希春先輩も、神野くんのことが気になって会議室へ?

聞きたいけれど、聞けない。

私はモヤモヤした気持ちのまま、神野先輩に体を預ける。


「ごめんね、俺の荷物持ってもらっちゃって」

「い、え......」


希春先輩が持っていた荷物は、私が持っている。じゃないと、私を抱っこできないから.......。

希春先輩はちょうど自習だったらしくて、職員室に分からない所を質問しに行く所だったらしい。


「 (ん? あれ?) 」


でも、さっき「会議室に行こうとしてた」って言ってたよね.......あれ? 聞き間違いだったかな?

そんなことをグルグル考えていたら、希春先輩が「そろそろ着くよ」と教えてくれる。
< 155 / 425 >

この作品をシェア

pagetop