不器用な神野くんの一途な溺愛
「よーし、じゃあ今月の担当表を配るよー。

各自が担当するポイントの場所、集合時間、男女の名前が書いてある。先月みんなに選んでもらったあみだくじだから、公平も公平だよ〜」

「……」

「あ、莉子ちゃんの名前はなくて、亀井さんの名前で印刷してあるんだ、ごめんね〜。急なことだったから。

亀井さんの名前があるところが、莉子ちゃん担当だからね! よろしくね〜」

「っ!」


急に名前を呼ばれて、小野宮の肩が大きく跳ねた。

大声で名前を呼ばれて、注目される事を嫌がるかと思いきや、リズム良く小刻みに、何度も小さく頷いている。


「(あぁ……、なるほどな)」


俺が間違ってたわ。

こいつ、交通委員が好きなんじゃねぇ。

本当に好きなのは――
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