不器用な神野くんの一途な溺愛
「 (大変そうな仕事だけど……。でも、身勝手に投げ出さないでほしい) 」


亀井さん、勝手過ぎるよ……。


項垂れていると、亀井さんは「まぁ小野宮さんには悪いと思ってるけどー」と言いながら、指で髪の毛をクルクル巻いた。


その言葉に、少しだけ救われた私。

なんだ、そっか……。


「 (少しは、悪いと思ってくれてるんだ……) 」


良かった――

だって嘘つかれて委員会を代わられ、それで何も思われなかったら……私の存在意味って、ただの雑用係だもん。
< 7 / 425 >

この作品をシェア

pagetop