不器用な神野くんの一途な溺愛
『たった一人の“ 誰か”が手を差し伸べてくれるだけで、地味子って案外逞しく変われるものなのよ』


とは言うが、兄貴が介入したところで小野宮は変わらねーんじゃねーの?「あの」小野宮が副委員長みたいに変われるか? 今の姿からは、全く想像出来ねーよ。


「それとも、俺が世話焼きゃ何か変わるって言うのかよ」


頭の中で、ニンマリ笑った副委員長が「そうそう!」と相づちを打つ。胡散臭い笑顔に、ハッとさせられた。


「いや、ねーな。なにバカなこと言ってんだ俺は」


正気に戻り、筆箱と資料を今度こそ教室に持っていく。話の元凶だった小野宮が、そこにいるとも知らないで。



その後――教室で小野宮とバッタリ会い、直ぐに帰ろうかと思ったが止めた。

副委員長の顔がチラついたっていうのもあるが、俺が泣かしたままっつーのも後味悪ぃからな。

けど俺が謝ると、変なことになってきた。
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