不器用な神野くんの一途な溺愛
シャッ
「っっ!?」
「あ……わりぃ」
思わずカーテンを閉めた。いきなりでビックリしたのか、窓際にいた小野宮の肩がビクッと跳ねる。
謝りながら冷静になる。いや、なろうとした。だってそーだろ。
「(小野宮の顔が可愛いくて赤面したとか、ありえねーだろ……!)」
また頭の中で副委員長のニンマリ笑った顔が浮かぶ。くそ、あの女と話したせーで頭が上手く働いてねぇ。
小野宮も小野宮で、俺に話しかけようとさっきから機会を伺っているように見える。なんでだよ、お前、いつも俺と目さえ合わせねーだろ。
それが、なんで、
俺と話せるのが、嬉しそうなんだよ。