ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
以前から似たことが何度かあってうんざりしていたのと、依都に出会った頃だったので俺はこう答えたのだ。
『クリスマスの夜はなによりも大事な人に捧げますよ。プライベートも、その人にしか教えられません。この商品となんら関係のない、脳内お花畑な要望ですので』と、嫌みたっぷりに。
口の端を引きつらせていた記者だったが、なんとかうまく商品と絡めて文章を書いてあった。最後のひと言は無論カットされていたが。
「これまでもくだらない質問を散々されて、嫌気が差していたんだ。一度大事な人がいると言ってしまえばいくらか治まるだろ。事実だし」
「記者のほうはそれでいいかもしれませんけどね……社内は大変なんですよ」
若干げんなりした様子の波多野は会議室のドアに手をかけ、なぜか俺を一瞥した。そして少しだけドアを開くと、中から社員たちが騒ぐ声が聞こえてくる。
「社長、もしかして結婚するのかな!?」
「お相手はやっぱりどこかのご令嬢?」
「あの社長が選んだ女性ってどんな人なんだろ」
「極妻のイメージだな」
俺が目を据わらせたところで波多野は静かにドアを閉め、こちらを振り返る。
「ほらね」
「好き勝手言いやがって、あいつら……」
なにが極妻だ。依都はそれとはかけ離れた、誰よりも可憐で可愛い女だっていうのに。
『クリスマスの夜はなによりも大事な人に捧げますよ。プライベートも、その人にしか教えられません。この商品となんら関係のない、脳内お花畑な要望ですので』と、嫌みたっぷりに。
口の端を引きつらせていた記者だったが、なんとかうまく商品と絡めて文章を書いてあった。最後のひと言は無論カットされていたが。
「これまでもくだらない質問を散々されて、嫌気が差していたんだ。一度大事な人がいると言ってしまえばいくらか治まるだろ。事実だし」
「記者のほうはそれでいいかもしれませんけどね……社内は大変なんですよ」
若干げんなりした様子の波多野は会議室のドアに手をかけ、なぜか俺を一瞥した。そして少しだけドアを開くと、中から社員たちが騒ぐ声が聞こえてくる。
「社長、もしかして結婚するのかな!?」
「お相手はやっぱりどこかのご令嬢?」
「あの社長が選んだ女性ってどんな人なんだろ」
「極妻のイメージだな」
俺が目を据わらせたところで波多野は静かにドアを閉め、こちらを振り返る。
「ほらね」
「好き勝手言いやがって、あいつら……」
なにが極妻だ。依都はそれとはかけ離れた、誰よりも可憐で可愛い女だっていうのに。