ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~

 結婚を決めた俺たちは、さっそく俺のマンションで暮らす準備を進め、なるべく早めに指輪を買いに行こうと話している。

 プロポーズから三日が経った昨日、お互いの家族に電話で報告をした。

 俺の両親は当然ながら大喜びで、早く連れて来いとうっとうしいほど騒いでいて、花菱さんもかなり動揺していたがすんなりと認めてくれた。年末の休みにふたりで新潟へ行き、挨拶をしようと思っている。

 家族の賛同も得られたので、次の休みには入籍を済ませる予定だ。依都を〝彼女〟なんてぬるいものではなく、最愛の〝妻〟にしたい。

 会社ではまだ公にしていない。事後報告でいいだろうと考えているのだが、企画会議が始まる直前、会議室に向かいながら波多野がやや怪訝そうに言う。

「昨日発表された記事を読んで、社員たちがざわついていますよ。〝社長がクリスマスの夜を捧げる相手〟って誰だよ!?って」

 記事というのは、つい先日発売されたスパークリング日本酒について取り上げたもの。クリスマスにも日本酒を飲んでもらいたいと、パッケージにもこだわって作った一本だ。

 その取材の際、女性記者が『クリスマスは誰と過ごされるんですか?』だとか、『社長のプライベートを知りたいとたくさん要望をいただいてるんですよ~』などと、あまりにもしつこかった。

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