ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
──凛太朗くんから聞いた話は、とても意外だが有益なものだった。依都に話そうかと考えたが、俺の仕事が遅くまでかかってしまい、帰った時には彼女は半分夢の中だったためやめておいた。
急ぎの話ではないのでそれについては一旦胸にしまい、重要なイベントをまず成功させるべく意識を向ける。
週末となった今日行われる祝賀会は、本社からほど近いホテルの会場を貸し切っている。二百名弱の従業員と、取引先や記者なども招待しているので、なかなか盛大なパーティーだ。
両親にも声はかけたが、『雪がすごいからやめておく』という予想通りの反応だった。まあ、また父が〝盃を交わしましょう〟といろんな人に言いそうなので、来ないほうがいいかもしれない。
祝賀会は午後六時からなので、それまでは通常通りに仕事をしているが、俺は社長室で風柳さんを待っている。完全に個人的な用で。
彼女も祝賀会のゲストのひとりなので今夜も会うのだが、その前に話をしたかったのでここへ呼んだ。なにか勘繰っている社員もいるかもしれないが、会うのは会社が一番無難だろう。