ずるいよ、先生。
、、、うん、確信した。






「天瀬さーん?」







「、、、ヒュー、、、ゲホッ、、、、せん、せ、、、、?」







「うん。ちょっと吸入しよ」







「、、、吸入、、、ない、、、、」







「内山さんから錠剤もらっているんだけど、飲もうか」







そう言って事前に買っていた水を渡す。だが、上手く持てずにポロっと落ちてしまった。







「体起こせる?」







そう言って頷いたものの、動けなかったらしい。






まぁこんなにひどい発作が出ていて意識を保っているだけすごいと思う。








「体起こしてもいい?」







そう言うと微かにうなずいてくれたので、背中に腕を回し体を持ち上げる。







、、、軽い、、、。







内心そう思ったのは俺だけの秘密だ。








「壁に体重かけて。はい、水と薬」









そういって改めて水と薬を渡した。
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