妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】
 百瀬くんの愛情表現は、私を安心させてくれる。

 勿論、『好き』『愛してる』という言葉をくれるのも嬉しいし、キスやハグ、それ以上の事をしてくれるのも嬉しい。

 だけど、その度に私は不思議に思う。

 どうして百瀬くんはそこまで私を好きでいてくれるのだろうと。

 有紗が目の前に現れても、本当に心変わりしないのか、そして、その自信は一体どこから現れるのか……。


「亜夢?」
「え?」
「またここに皺、寄ってるよ?」

 言いながら眉間に指を当ててくる百瀬くん。

「ご、ごめん……」
「いや、いいけど。今度は何考えてたの?」

 疑問は沢山あるけど、その答えは教えてくれないだろうと思い、

「……その、百瀬くんは私の買い物に付き合うだけで、つまらなくないのかなって……思って」

 別の事を話題に出して誤魔化した。

「全然。普段俺は買い物ってあんまりしない方だから、寧ろこうして見て回れるのは新鮮で楽しいよ」
「そ、そう? そう言って貰えて安心した」

 男の人は女の買い物に付き合うのがあまり好きじゃないイメージだったから、自分から誘ったものの失敗したのではと思っていたけど、百瀬くんは楽しいと言ってくれた。

 こういうところも、彼の優しさというか人柄なのだろうか。

「とりあえず、必要な物は買い揃えられた?」
「うん、本当にありがとう、助かったよ」
「それじゃあ、そろそろ帰ろっか」

 必要な物を無事に買い揃えられた事もあり、私たちはショッピングモールを出る事にした。

 時刻は十八時過ぎ、休日ともあって皆ちょうど帰宅する時間なのか道路は混んでいる。

「お腹も空いたし、どこかで食べてこうか」
「そうだね」
「何か食べたいのある?」
「ううん、特には。百瀬くんは?」
「そうだなぁ……それじゃあ、俺に任せて貰ってもいい?」
「うん、それじゃあお任せするね」

 夕食を外で食べて行く事になったもののどこにするか決まらなかった私たちは、百瀬くんの提案で彼にお任せする事になった。

 渋滞している道から逸れて、裏道のような細い道を進んで行く。

 そして、車を走らせる事約二十分ちょっとで目的地に到着したのか敷地内へ車を入れた百瀬くん。

「ここ、荒木田家(うち)の行きつけなんだ」

 着いた先は煉瓦造りの洋館で、何だか高級感のある建物だった。
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