妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】
「……ねぇ亜夢、俺に何か隠してる事、あるよね?」

 視線を感じるようになってから暫く、百瀬くんの部屋でソファーに座り共にテレビを観ていた時、突然彼はそう質問してくる。

「え……?」

 一瞬何の事かと思ったけれど、すぐに視線の事だ理解する。

「もしかして、百瀬くん、気付いてた?」
「決まってるでしょ。ってか俺の方も、誰かに見られてるんだよね。亜夢と一緒の時以外にも」
「え? 百瀬くんも?」
「って事は、亜夢もだね? 一人の時もって事だよね?」
「……うん」
「……はあ」

 私の答えに、百瀬くんはわざとらしいくらいに大きな溜め息をつく。

「亜夢、何ですぐに言わないの? 俺、言ったよね? 何かあったらすぐに言ってって」
「ごめん……、勘違いかなって、思ったらから」
「あのね、例え勘違いでも良いんだよ。どんな事でもいいから、俺に隠し事なんてするな。俺、怒ってるよ?」
「……うん、本当にごめん……」

 百瀬くんが怒るのは当たり前だ。

 彼に迷惑を掛けたくないと思って言わなかったけど、そういう問題じゃないんだと改めて思い知る。

「――いいよ、もう。けど、次からはこういうのナシだからね?」
「うん、約束する」

 もういいよと言いながらも拗ねるような表情を浮かべた百瀬くんが後ろから私を抱きしめると耳元で、

「けどまあ、今日はちょっとお仕置きしとこうかな?」

 いつになく低い声で、呟くよう口にした。

「…………っ!」

 そんな百瀬くんの言葉に、私は密かに期待してしまう。

 お仕置きなんて恥ずかしいくせに、身体はそれを望んでいるのが分かる。

「あれ? もしかして、亜夢、エッチな事考えてる?」
「え!?」
「もしかして、図星?」
「ち、違っ!」
「違うの? その割には顔、紅いよ?」
「っ!!」

 図星をつかれ、それを否定するも百瀬くんはまるで私の反応を楽しむようにからかってくる。
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