ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
「でも……」
困っていると、悠斗君も深いお辞儀をして懇願してきた。
「芳実さん、俺からもお願いします! こんな失礼なことをお願いして最低な男だってことはわかっています。でも、俺はどうしても有紗がお見合いの席に着くことは耐えられない。しかも相手は、財閥の御曹司です。もう想像しただけで、胸がはちきれそうだ。有紗がお見合いに出るなら、俺は身を引く」
「え、それって……」
有紗は顔面蒼白になり、唇がわなないた。みるみるうちに目が潤んでいく。
「わぁかった! わかったから! 別れるとか言わないで! やるから、私、身代わりお見合いするから!」
目の前で親友が傷つく姿なんて見たくない。もうこうなりゃヤケだ! 身代わりだろうが、なんだろうがやってやる!
「芳実……あり、ありがどう~」
有紗は泣きながら私に抱きついてきた。泣き声で、ありがとうが、ありが〝ど〟うになっている。
横を見たら悠斗君も感極まっている。なんだ、このカップル。
仕方ない、頑張ろう。私は気合を入れて、社長がいる部屋に戻った。
困っていると、悠斗君も深いお辞儀をして懇願してきた。
「芳実さん、俺からもお願いします! こんな失礼なことをお願いして最低な男だってことはわかっています。でも、俺はどうしても有紗がお見合いの席に着くことは耐えられない。しかも相手は、財閥の御曹司です。もう想像しただけで、胸がはちきれそうだ。有紗がお見合いに出るなら、俺は身を引く」
「え、それって……」
有紗は顔面蒼白になり、唇がわなないた。みるみるうちに目が潤んでいく。
「わぁかった! わかったから! 別れるとか言わないで! やるから、私、身代わりお見合いするから!」
目の前で親友が傷つく姿なんて見たくない。もうこうなりゃヤケだ! 身代わりだろうが、なんだろうがやってやる!
「芳実……あり、ありがどう~」
有紗は泣きながら私に抱きついてきた。泣き声で、ありがとうが、ありが〝ど〟うになっている。
横を見たら悠斗君も感極まっている。なんだ、このカップル。
仕方ない、頑張ろう。私は気合を入れて、社長がいる部屋に戻った。